新年あけましておめでとうございます。
令和6年1月1日に石川県能登地方で発生した地震により、犠牲になられた方々に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、被害を受けられたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。また被災地の復旧•復興にご尽力されている方々に深く敬意を表します。皆様の安全と被災地の1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
昨年は3月に当社の創業75周年を迎え、また大森インド、大森ノースアメリカと海外2拠点の設立10周年記念パーティーがあり、当社にとっては記念すべき1年となりました。1948年、大森昌三が創業してから75年、いまだに創業者の発明に支えられている部分も多くあることを再認識するとともに、新しい事に挑戦し根付かせていく大切さや大変さにも気づかされることが多かった1年でした。創業者の大切なSpiritsを継承しながら、グローバルカンパニーとなりつつあるOMORIとして新しいSpiritsもしっかりと育てていかなくてはいけないと感じています。
昨年も引き続き、若い世代の活躍を目にする機会が多くありました。特に記憶に残ったのは、初めて多くのメジャーリーガーが参加してのWBC、多数のスター選手を擁するアメリカを下しての日本の優勝でした。決勝戦前の大谷翔平選手の「憧れてしまったら超えられない。僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、今日１日だけは彼らへの憧れを捨てて勝つことだけ考えていきましょう。」という言葉がとても印象的でした。私たちの世代からすれば憧れるだけの存在であったメジャーが徐々に現実となり、そして現在は大谷選手がメジャーの中でもトップレベルの選手になり、史上初の快挙を幾多も達成してくれています。ただ憧れるのではなく、尊敬の念をしっかりと持ちながら正々堂々と戦い、更に素晴らしい結果を残していく姿は、日本企業としても見習うべきと感じています。日本国内では棋士の藤井聡太氏が史上初の八冠を達成するという快挙を成し遂げ、王座奪取の史上最年少記録も更新しました。スポーツでは他にもサッカーの久保建英選手、フィギュアスケートの坂本花織選手、またスケートボードやバレエ等でも数多くの若い世代が国内外で活躍している姿を見られることは、大変うれしい事です。
ただ残念なことに、天災や戦争での犠牲に関するニュースも多い１年でもありました。トルコ、モロッコ、ネパール等での大規模地震、ハワイでの山火事、リビアの洪水、いまだに続いているウクライナとロシアの問題、ハマスとイスラエルの問題等、多くの場所で多くの命が奪われました。大規模な天災は環境問題に起因することも考えられる事から、当社としても環境に配慮した機械開発や会社としてのCO2削減の取り組みを通して、微力ながらきれいな地球を守る一端を担えればと考えております。
日本では、昨年ついにLGBT理解増進法案も成立しました。賛否はあれど、日本のダイバーシティにおいて大きな転換期を迎えていると感じます。当社は昨年、ダイバーシティ推進室を設立いたしました。これからの時代において、「誰もが暮らしやすい社会、そして誰もが活躍できる会社」を目指していくことは企業としても必要不可欠な事であり、日本にとっては大きな変化を要する事だと思います。表面に見える違いだけではなく、様々な考え方や感じ方を受け入れられる企業風土を構築していけるように、努力し続けたいと思います。
昨年は、当社にとっても社員にとっても新しい挑戦が多い1年となりました。それぞれの仕事面でのチャレンジはもちろんのこと、重要ポストへの次世代人財の登用、新しい部署の設立、ジョブポスティング制度の拡充による立候補による自己キャリア構築など、今までになかったような人事もたくさんありました。会社としても次世代に向けて変わっていく中で、社員にも様々な挑戦の機会を提供していければと思います。当社としましても、引き続き変化を恐れず、常に前向きに挑戦していく気持ちを忘れず、邁進してまいりたいと思います。本年も、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
末筆となりますが、皆様のご多幸とご発展をお祈りし、ご挨拶と代えさせていただきます。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
代表取締役社長 兼 CEO
大森 利夫
