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2022年 年頭所感

2022年01月01日

新年あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、穏やかな新年を迎えられたこととお喜び申し上げます。

昨年も一昨年同様に、コロナに振り回された１年となってしまいました。コロナ禍での東京オリンピック、全てが異例の開催となりました。そのような中でしたが日本選手の活躍によって我々のモヤモヤを大いに払ってもらうことが出来ました。

また、１１月にはアメリカ大リーガー大谷翔平さんが満票でMVP選出されたとの大変うれしいニュースが飛び込んできました。彼の一連の言動から『得意淡然、失意泰然』と言う言葉が浮かんで来ました。物事がうまくいっているとき、絶頂のときでも淡々と振る舞い、決して奢らず、常に謙虚であり、逆に失意のとき、物事がうまく行かないとき、どん底のときにでも、悠然と構え何事にも動ぜず、ゆったりと落ち着いて行動する意味だそうです。彼の目指すところは我々の想像をはるかに超えるほど高く、MVPは単なる通過点なのでしょう。さらなる高みを常に目指してストイックに努力していく姿勢には尊敬しかありません。人生、会社経営に不可欠な多くのことを学ばせていただきました。

仕事、会社、学校、社会通念、働き方、ダイバーシティ、流通形態といろいろな常識が変わりました。コロナによるパラダイムシフトが起こりました。IT（情報技術）から急速にICT（情報通信技術）へ、通信の重要性を認識せざるを得ないリモート社会になりました。便利で場所を選ばないバーチャルで可能な事が増える一方で、リアルの重要性は逆に高まっていると思います。今年２月１５日から１８日まで日本最大の包装展示会 JAPAN PACK 2022が東京ビッグサイトで開催されます。さまざまな新機種、新提案をリアルでご覧いただけます。しばらくお会いできなかった方々とお会いすることも楽しみにしております。ぜひご来場ください。

包装産業において大きな変化となるのが、今年４月１日施行予定の「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」（略して「プラスチック資源循環法」）です。資源の循環、リサイクルの促進で石油使用量を減少させることです。フードロス削減に必要な包装にとって、欠かすことのできないプラスチックですが、後処理の不備で海洋プラスチックとして流出し、生態系に大きな悪影響を及ぼすことになってしまうのは、我々包装産業に身を置く者にとっては不本意であります。使用済みプラスチック回収と多種多様な素材をどう分離・リサイクルし環境対応していくか、これは包装産業のみならず行政に突き付けられた大きなそして喫緊の課題です。消費者を含め関連する全員で知恵を出し合い試行錯誤して突破しなければなりません。今年はそのスタートの年になります。当社としても、環境対応、省エネルギー化、ロボット・AI・DXを活用した省人化と生産性向上への取り組みなど様々な課題に対するご提案をさせていただきたいと考えております。

当社にとって昨年は、多くの制約に縛られた１年になりました。WEB展示会という新たなツールが構築されましたが、リアルの展示会は軒並み中止や出展見合わせとなりました。出張、特に海外出張はほとんど出来ず、営業活動に大きな影響が出ました。また、輸出機械の据付試運転調整も各国の隔離期間で長期化し、リモートの限界も思い知らされました。今年は、制限緩和状況によってとなりますが、コロナ禍で出来なかった山積している海外案件を少しずつ片づけ、さらなるグローバル化を進めてまいります。

さまざまな過酷なインパクトを乗り越えて行く事によって、企業は強くなって行くと信じて、社員一同力を合わせ、そしてみなさまのお力をいただきながら、『得意淡然、失意泰然』で、さらなる成長を目指します。

末筆となりますが、みなさまのご多幸、何よりご健康をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。引き続きご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

大森機械工業株式会社
代表取締役社長 兼 CEO　大森利夫